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フリーラジカルスカベンジャーによる網膜虚血再灌流障害の防御

Research Project

Project/Area Number 09771418
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Ophthalmology
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

小島 秀伸  信州大学, 医学部付属病院, 助手 (40262729)

Project Period (FY) 1997 – 1998
Project Status Completed (Fiscal Year 1998)
Budget Amount *help
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywords網膜虚血再灌流障害 / フリーラジカル / 網膜神経細胞死 / アポトーシス / フリーラジカルスカベンジャー / 成人T細胞白血病由来因子 / 神経防御効果 / 網膜虚血-再潅流障害 / ADF / 過酸化脂質 / 細胞周期関連遺伝子
Research Abstract

最近では,虚血や光といった様々なストレスによるフリーラジカルの発生が失明率の高い糖尿病網膜症や加齢黄斑変性症をはじめとする多くの網膜疾患に関与していることが認識されている。また,それらの病態の本質としてフリーラジカルの大量発生によって誘導される網膜神経細胞のアポトーシスが考えられている。
本研究においては,代表的な酸化ストレスである網膜虚血-再灌流障害のラット実験モデルを用いて,フリーラジカルスカベンジャーである成人T細胞白血病由来因子(以下ADF)の神経防御効果について検討し,以下の結果を得た。
1) 網膜虚血-再灌流後経時的に網膜機能を反映する網膜電図を記録したところ,網膜外層由来のa波の振幅はコントロールラット群,ADF投与ラット群ともに正常ラット群と統計学的に有意差は認められなかったが,網膜内層由来であるb波と律動様小波の振幅は,再灌流後7日から28日までコントロールラット群に比べADF投与ラット群において統計学的に有意に良好な回復を示した。
2) 網膜虚血-再灌流後経時的に眼球摘出し組織切片を作成後網膜組織を観察したところ,網膜外層の障害はコントロールラット群,ADF投与ラット群ともに軽度で差違は認められなかったが,網膜内層の障害はコントロールラット群で強く,網膜内層厚が再灌流後4日から28日までコントロールラット群に比べADF没与ラット群において統計学的に有意に厚く維持されていた。
3) 作成した組織切片を用いてTUNEL染色を行い,アポトーシスの発生状況について検討したところ,網膜内顆粒層のTUNEL染色陽性細胞数は再灌流後1日と2日でコントロールラット群に比べADF投与ラット詳において統計学的に有意に減少していた。
このように,フリーラジカルスカベンジャーであるADFが,網膜虚血-再灌流障害に対し電気生理学的,組織学的に防御効果を持つことを明らかにした。また,フリーラジカルを消去することで網膜神経細胞のアポトーシスを抑制できることが示された。
フリーラジカルの発生が網膜神経細胞にアポトーシスを誘導するという病態の再確認と臨床上治療困難な糖尿病網膜症など多くの疾患に対する新たな治療法の可能性を示唆するものと考えられる。

Report

(2 results)
  • 1998 Annual Research Report
  • 1997 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Hiroto Shibuki: "Protective effect of Adult T-cell leukemia-derived factor on retinal ischemia-reperfusion injury in the rat" Investigative Ophthalmology & Visual Science. 39・8. 1470-1477 (1998)

    • Related Report
      1998 Annual Research Report

URL: 

Published: 1997-04-01   Modified: 2016-04-21  

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