Project/Area Number |
09771425
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
|
Research Institution | Okayama University (1998) Osaka University (1997) |
Principal Investigator |
小坂 淳 (小阪 淳) 岡山大学, 医学部, 講師 (40243216)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Keywords | adenovirus vector / retinal neurons / Muller cells / rat / optic nerve / アデノウィルスベクター / ラット / 網膜神経細胞 / 網膜初代培養 |
Research Abstract |
哺乳類の視神経は、切断されると再生しない。一方、キンギョやイモリ等の視神経は、傷つけられても自然再生することが知られている。この脊椎動物の種による視神経再生能力の這いは、軸索伸長に関わる分子の発現が、種により異なることに起因すると考えられている。そこで、哺乳類でこれら遺伝子の発現を探査し、さらに動物個体レベルで操作することが、次の研究として想定される。しかし、Knockoutや、Transgenicの技術が確立しているマウスと異なり、複神経再生研究に用いられるラット、ネコでは、動物個体レベルの遺伝子操作は容易ではない。そこで、ウイルス・ベクターを用いて、成熟ラットの動物個体レベルで網膜神経節細胞に外来遺伝子を導入し、強制発現させることを目指した。 LacZを組み込んだヒト5型アデノウイルス・ベクター,AsCALacZを2.0×10^8pfu/mlに調整し、ラット胎児由来網膜神経細胞の初代培養に、培養液1.5mlに対して3μl添加することにより感染させた。その結果、グリア系細胞及び、神経細胞双方がLacZ陽性に染色された。本法のMOIを、過去の研究者の結果と比較すると、約6倍の効率で遺伝子導入に成功していた。 次に、同ベクターを成熟ラット硝子体内へ同じ濃度で10μl注入した。fast blueで着色されたウイルス液は、注入部位である耳側から、鼻側へ拡がった。48時間後、眼球の縦断切片を作成し、LacZ陽性細胞を染色したところ、14例中5例で、LacZ陽性細胞が主として耳側に見いだされた。陽性細胞の大部分は典型的なミュラー細胞であり、一部神経細胞様の細胞もLacZ陽性に染色された。
|