Project/Area Number |
09771471
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
福田 紹平 昭和大学, 医学部, 助手 (40266119)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | リノール酸過酸化物 / VEGF / 新生血管 / 角膜 / 家兎 / 血管内皮成長因子 / 腫瘍壊死因子 |
Research Abstract |
リノール酸過酸化物(LHP)を用いた家兎角膜新生血管モデルが報告されており、その際、血管内皮増殖因子(VEGF)、肝瘍壊死因子(TNF-α)が血管新生に関与すると考えられている(Ueda T.et al:Angiogenesis 1997;1:174-184)。昨年の角膜実質細胞を用いた結果より、LHPによる家兎角膜新生血管モデルにおいて、VEGFの産生、TNF-αの放出において角膜実質細胞の関与が示唆された。今回、培養角膜上皮および内皮細胞を用いてLHP投与後のこれらの成長因子の変化について検討した。 ニュージーランド白色家兎より角膜上皮および内皮細胞を単離、培養し実験に用いた。80〜90%Confluentになった細胞にLHPを添加し、細胞培養液と細胞を試料として用い、VEGF、TNF-αの測定を行った。 LHP添加前の角膜上皮培養液中のVEGFは0.002pg/cellであった。1x10^<-6>〜10^<-8>MのLHP添加24時間後ではコントロールに比べてVEGFは増加しており、1x10^<-8>Mで0.004pg/cellと最も増加していた。角膜上皮細胞中のVEGFは1x10^<-8>MLHP添加では、12時間後に0.000164pg/cellのピークを示した(コントロール、0.000112pg/cell)。 LHP添加前の角膜内皮培養液中のVEGFは0.035pg/cellであった。LHP添加24時間後には1x10^<-8>Mでは0.077pg/cellと増加していた(コントロール、0.044pg/cell)。LHP添加前の角膜内皮細胞中VEGFは0.0016pg/cellであったが、LHP添加によって値は変化しなかった。各試料中のTNF-αは測定限界レベル以下であった。 これまで角膜新生血管におけるVEGFの産生は角膜に浸潤した炎症細胞によるとの報告がある(Amamo S.et al:Invest.Ophthahnol.Vis.Sci.1998;39:18-22)。リノール酸過酸化物による家兎角膜新生血管モデルにおいて、VEGFの産生には角膜実質および上皮細胞の関与が示唆された。 今後、組織学的に成長因子タンパク、mRNAの局在を検討することにより、眼新生血管の発症の解明に寄与することが期待される。
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