Project/Area Number |
09771492
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
勝部 憲一 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (20233760)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | デスモソーム / デスモグレイン / 免疫電顕 / デスモヨーチン / 核膜 / 細胞膜 / 扁平上皮癌 |
Research Abstract |
上皮における細胞接着装置は大きく分けて3つあるが、我々はその中でデスモソーム構成蛋白と細胞癌化の関連に注目した。デスモソームの細胞間接着を直接制御する蛋白デスモグレインはカドヘリン型膜蛋白である。免疫組織化学染色をおこなったところ、幾つかの扁平上皮癌組織ではデスモグレインが特異な染色パターンを示すことがわかった。それは本来は存在しない核周囲に局在するパターンでリング状ないし円盤状の形態をもつことが多く、比較的高分化型の扁平上皮癌で特徴的に見られた。 post-embedding法でこの抗原局在を詳細に調べたところ、つぎのようなことが判明した。抗原は主として核膜のうち外膜上に集中して見られた。また核内に抗原が見られることは観察したいずれの場合にも見られなかった。従って免疫組織化学染色を円盤状に見えるものもやはり核膜の外膜表面で、部分的な濃縮があるためでないかと考えられる。またこれらの癌細胞でも形態的に不完全ながらもデスモソーム様の構造が観察されるが、そこにはデスモグレインが見られなかった。蛍光二重染色からデスモグレイン局在の変化と関係が深いと考えられるデスモヨーキンについてはまだ免疫電顕が成功していない。なぜデスモグレインが細胞膜でなく核膜に配向されるのか理由は不明だが、細胞内でも膜構造と関連することから単なる分解産物の蓄積ではないと推定される。デスモヨーキンが積極的にこの移動に関わっているかどうかさらに解析をおこなっている。
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