Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
胎生16日齢ラット頭蓋由来の骨原性細胞培養系を用いて、石灰化結節の形成過程を電子顕微鏡、X線マイクロアナライシス、免疫組織化学等の組織学的手法を用いて検索した。その結果石灰化基質中には骨細胞が観察されるとともに基質にはI型コラーゲンとオステオポンチン(OPN),骨シアロ蛋白(BSP),オステオカルシン(OC)等の骨の非コラーゲン性タンパクが局在することが微細構造学的,免疫組織化学的に観察された.同様の培養系にosteogenic protein-1(BMP-7)を添加すると培養後3日でアルシアン青に染まる基質中に大型の円形細胞、すなわち軟骨細胞が集落を形成する.この基質は7日から14日で石灰化するとともにアルシアン青の染色性が低下する.結節には軟骨細胞と骨芽細胞様細胞が混在し、さらに,石灰化基質にはOPN,BSPを多く含む部分とこれらの非コラーゲン性タンパクの免疫反応を示さない部位があり,このこの培養系中でBMP-7によって誘導される石灰化基質は石灰化軟骨に類似した部位と骨に類似した部位が混在すると考えられた。このことは軟骨細胞が骨芽細胞の形質を持つようになる可能性を示唆している.類似の現象がin vivoででも観察された。すなわち軟骨細胞の分化と基質の石灰化の関係を検索するため石灰化抑制作用のあるビスフォスフォネート(BP)をin vivoで投与(40mg/kg/日,7日)し,骨端板軟骨の観察を行った.BPの投与により軟骨や骨での石灰化が抑制されるとともに骨梁の走向に乱れが生じ,軟骨基質と軟骨細胞が骨梁中にそのまま残る部位が観察される.このような軟骨細胞にはI型コラーゲンやOPN,BSP,OCなどの骨の非コラーゲン性タンパクが免疫組織化学的に検出され,in vivoにおいても軟骨細胞が環境によっては骨芽細胞の形質を持つようになる可能性を示唆している.
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