歯周疾患関連菌に新しく発見された挿入配列の病原性への関与
Project/Area Number |
09771508
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
大原 直也 長崎大学, 歯学部, 助教授 (70223930)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 挿入配列 / 歯周疾患 / グラム陰性菌 / リボゾーム |
Research Abstract |
我々はActinobacillus(Haemophilus)actinomycetemcomitans(A.a.)FDC Y4株の染色体中に、IS200様の挿入配列が存在することを見出し、ISAa1と名付けた。昨年度は種内と種間におけるISAa1の分布についての検討を行ったが、今年度は主にISAa1の挿入箇所および転移活性についての検討をおこなった。 (1) ISAa1の挿入箇所について:昨年明らかにしたリボゾーム蛋白質遺伝子クラスター中への挿入以外に新たに6箇所の挿入部位を検討した。そのうち4箇所については既存の遺伝子内にISAa1が挿入された可能性が高い。pyrG(CTP synthatase)、carA(carbamoylphosphate synthetase heavy subunit)、omp34(outer membrane protein 34)およびrrn(ribosomal RNA operon)である。omp34はFc結合性タンパク質と報告されていることから宿主-寄生体関係に影響を与えていることが示唆される。また、rrnは生物にとって必須であるrRNAをコードしていることから、菌の生育に影響を与えている可能性があり、興味深い。 (2) 転移活性について:以前にISAa1の標的配列を、TTATTと推測した。しかし、上記挿入箇所の塩基配列を検討してみると必ずしもこの配列に従っていない。基本配列がTTTTTであり、そのうち1ないし2塩基が他の塩基と入れ代わることが許容されている可能性が高い。しかし、現時点で実験的根拠はなく、現在このことを証明する実験をおこなっている。なお、TTTTTあるいは類似した配列は同菌のゲノム中には多く存在し、このことが菌株によってはISAa1が多コピー存在する理由であろう。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)