Project/Area Number |
09771644
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
宮澤 康 昭和大学, 歯学部, 講師 (90219775)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 線維芽細胞 / IL-1β / PGE_2 / Cyclooxygenase / Phospholipase A_2 / 歯肉線維芽細胞 / 歯根膜線維芽細胞 / プロスタグランディンE_2 / サイトカイン / ホスホリパーゼA_2 / シクロオキシゲナーゼ / ノーザンブロット |
Research Abstract |
ヒト歯肉線維芽細胞(HGF)、ヒト歯根膜線維芽細胞(HPLF)およびヒト肺線維芽細胞様株化細胞(MRC-5細胞)においてIL-1βが誘導する、遅延型PG_2産生に関与するPLA_2とCOXアイソフォームの影響を確認した。このIL-1β依存的PGE_2産生およびPLA_2とCOXアイソフォーム発現に及ぼすIFN-γおよびIL-4の作用を検討したところ、以下に示す結果を得た。(1)IL-1βはこれらの細胞における遅延型PGE_2産生を促進した。(2)恒常的なCOX-1の発現がmRNAと蛋白レベルで確認されたが、これらの発現はIL-1βの刺激により促進されなかった。(3)IL-1βはCOX-2とcytosolic PLA_2(cPLA_2)の発現をmRNAおよび蛋白レベルで促進した。(4)恒常的およびIL-1β依存的なtypeII secretory PLA_2(sPLA_2)のmRNA発現は認められなかった。(5)cPLA_2インヒビター(AACOCF3)とC○X-2インヒビター(NS398)は、IL-1β依存的なPGE_2産生を有意に抑制したが、typeII sPLA_2インヒビター(LY311727)はこれに影響を与えなかった。(6)IFN-γとIL-4はIL-1β依存的な遅延型PGE_2産生を著しく抑制した。(7)IFN-γとIL-4はIL-1β依存的なCOX-2mRNAと蛋白発現およびcPLA_2 mRNA発現を明らかに抑制し、IL-1β依存的なcPLA_2蛋白発現をわずかに抑制した。以上の結果をまとめると、IL-1βは、HGF、HPLおよびMRC-5細胞における遅延型PGE_2産生を促進し、これには同時に誘導されるCOX-2とcPLA_2が関与していた。また、IFN-γとIL-4は、主としてCOX-2発現の抑制を介して、これらの細胞におけるIL-1β依存的な遅延型PGE_2産生を抑制した。以上の結果は、炎症局所において、主としてマクロファージが産生するIL-1βは、ヒト線維芽細胞におけるPGE_2産生を促進することにより炎症反応を亢進し、一方、このPGE_2産生は、主としてThリンパ球が産生するIFN-γとIL-4により抑制的に制御されることを示している。
|