義歯性口内炎に対する銀系無機抗菌剤の抗菌効果に関する研究 (主としてCandida albicansに対して)
Project/Area Number |
09771721
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小林 平 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (20267107)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 銀系無機抗菌剤 / Candida albicans / レジン / 銀糸無機抗菌剤 |
Research Abstract |
これまでの研究結果から,銀糸無機抗菌剤であるノバロンAG300は,義歯性口内炎の原因菌として重要視されているカンジダ属菌に対して,顕著な殺菌効果を有し床用レジンに添加した際,有床義歯表面に付着しているカンジダ属菌を排除するのに有効である結果が得られた.実際の臨床では有床義歯の装着されている環境は食物残渣や唾液の存在など多様であるが,ノバロンAG300添加床用レジンを用いた予備実験において,このような環境下でもカンジダ属菌に対する殺菌効果はほとんど変化が認められなかった. このようにノバロンAG300添加床用レジンは有床義歯の管理における問題である除菌効果が顕著であり,義歯装着者の口腔衛生指導のおける効果が期待できるといえる. ノバロンAG300はリン酸ジルコニウム担体の銀糸無機抗菌剤で,その抗菌効果は担体中の銀イオンによるものとされるが,実験結果からも銀イオンの溶出も認められず,殺菌効果もレジン表面であることから口腔内に長期間装着される有床義歯に添加しても口腔粘膜への影響はほとんど問題がないと考えられる.また,銀糸無機抗菌剤の中でもノバロンAG300は酸性下,温度変化等の諸条件の変化で添加した母体の変色を引き起こしにくく,歯科用材料に応用するための銀糸無機抗菌剤としては最適であると考えられる.本研究の実験結果をふまえ薬事の問題が解決されれば将来的に有用な抗菌材料となる可能性が示唆された.
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)