Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
1) 培養唾液腺細胞に対する遺伝子導入実験 コラゲナーゼ処理にてラット顎下腺細胞を単離し,マイトマイシンCにより増殖能を失わせた3T3細胞とともに平面培養を行った。培養唾液腺細胞に対し,カチオニックリポソーム,レトロウイルスベクターおよびアデノウイルスベクターを用いた遺伝子導入を行フェラーゼとLacZである.遺伝子導入効率は,アデノウイルスベクターが100%(MOI10),リボソーム法では最大10%,レトロウイルスでは10%>であった.遺伝子発現期間はアデノウイルスで4週,リボソーム法では約1週であり,長期間の発現は得られなかった.レトロウイルスベクターについては継続的な発現が得られるものの,選択培養により導入細胞のみを得ることは技術的に困難であり,遺伝子導入後の継代にて十分な増殖を得ることができなかった. 2) 遺伝子導入唾液腺細胞の移植に関する研究 ヌードマウスを用いた移植実験により培養唾液腺細胞が生着可能であることが明らかとなった。しかし移植された培養唾液腺細胞はin vivoにおいて腺管構造を示さず,均一な細胞集団として存在するため,分泌物や貯留液により長期間の保持は困難であった.安定した移植環境を作り出すためには,増殖活性を持ち形態的にもより分化した細胞を移植することが必要と考えられた.今回唾液腺細胞の増殖や分化を制御する方法の一つとして,細胞増殖因子(bFGF)の培養細胞に与える影響を観察した.bFGFは,唾液腺細胞の分化には影響を与えないものの,増殖を強く促進することが明らかとなった.実験は現在も継続しており,増殖因子の存在下での細胞移植について検討を行っている.
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