Biofilm Systemを用いた根面齲蝕モデルの開発と象牙質齲蝕の研究
Project/Area Number |
09771824
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浅沼 慎 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (80202589)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 象牙質 / 脱灰 / 液中観察 / 人工プラーク / 根面象牙質齲蝕 / pH変化 |
Research Abstract |
常に湿潤状態にある口腔内を再現しながらミネラル量を評価するためにまず象牙質の液中観察を行った。 1. 実験方法 1) 象牙質試料 歯周靭帯の付着から口腔内には露出していなかったことが明らかなヒト小臼歯および大臼歯の近遠心根面から縦2mm×横2mm×厚さ0.8mmの象牙質ブロックを切り出した。観察面を耐水研磨紙(#220、400、800、1500)で削除研磨した後アルミナの懸濁液(1、0.3、0.06ミクロン)で順次鏡面研磨した。また脱灰試料として100mM 乳酸、6wt%CMC中に4時間静置した試料を準備した。試料は20分間超音波洗浄した後、湿度100%で観察までの間保存した。 2) AFM観察 (1) 液中セル-液中観察は液排出口を有する液中セルをAFM ヘッドに装着して行った。 (2) 液中観察-液導入口を有する試料ホルダをベースを用いてAFMスキャナにセットした。ねじ込み式のキャップを用いて象牙質片をホルダに固定した後、試料ホルダの表面にゲルリングを載せた。AFM ヘッドに窒化シリコン製カンチレバー(バネ定数0.16N/m)を取り付けた後、本体(走査プローブ顕微鏡、JSTM-4200D、日本電子)に装着した。手動アプローチを用いてゲルリングを液中セルに十分密着させた後、シリンジを用いて試料ホルダに蒸留水を導入した。この状態でレーザー光のアライメントを行い、自動アプローチの後AFM観察を行った。この方法により以下の観察結果が得られた。 2. 結果 Oスキャニングサイズ15×15μmで十分に湿潤させた管周、管間象牙質及び象牙細管が観察された。 O乳酸脱灰した象牙質の3D観察により、管間象牙質が管周象牙質よりも深く脱灰している像が観察された。これは管周象牙質〈ミネラルvo1〜95%)が管間象牙質(ミネラルvo1〜30%)よりも石灰化度が高いことを裏付ける像である。 Oスキャニングサイズ1.50×1.50μmで管間象牙質のハイドロキシアパタイト結晶が観察された。 In vitroでは歯質の脱灰/再石灰化に伴いアパタイト結晶のサイズが変化することが確かめられている、今後、このシステムを用い湿潤状態で、部位による変動の著しい象牙質の物理的性質や機械的性質の点から初期う蝕のプロセスを調べていく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)