歯を移動するための最適矯正力の生力学的解明-生体変位測定法と有限要素法を用いて
Project/Area Number |
09771850
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
吉田 教明 長崎大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40230750)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 変位測定システム / 磁気センサ / 回転中心 / 抵抗中心 / ホール素子 |
Research Abstract |
磁気センサを応用した多点同時計測システムを開発し、矯正力作用時の歯の移動を並進運動,回転運動に分離して解析する算出ソフトウエアを作成した.さらに,歯の歯軸上の回転中心,剛体の運動の変換軸として表現される瞬時的回転中心の位置を算出可能とした. 変位センサとして、8個のホール素子と永久磁石を組み合わせた.変位センサは,被験歯の唇側と口蓋側の2箇所に配置し,標点となる2個の磁石の変位を同時測定した.被験者は咬合に異常のない,成人女性とした.被験歯は上顎中切歯とし、荷重点は切端から4.5mmの位置から2mm間隔で歯根方向へ8個設定した。50g,100g,150g,200gの舌側方向への矯正力を負荷した. 被験歯の前後に配置された2点の磁石の垂直方向の変位が一致する荷重点が抵抗中心に相当する位置と考えられ,ブラケット相当位置から8.4mm歯頚側寄りに観察された.さらに,2点の磁石の変位より,回転中心の位置を算出した.その結果,ブラケット位置に相当する,切端から4.5mmの位置に矯正力を負荷すると、回転中心はほぼ歯頚線から根尖に向かって,歯根長の44%の位置に観察された。荷重位置を根尖方向へ2mmづつ移動すると、回転中心は根尖方向へ移動した.荷重位置を、ブラケット位置から10mm歯根側へ移動すると,回転中心位は歯根側から歯冠側へ逆転した。次に、荷重の大きさが回転中心の位置へ与える影響を検討した.ブラケット位置における荷重では,荷重の増加にともなって、歯の回転中心は歯冠側へ移動することがわかった。しかしながら,荷重位置を歯頚側よりの位置へ移動すると,荷重量と回転中心位の明らかな相関関係は認められなかった。 ブラケット位置においては,小さい力よりも大きい力を用いた時に、歯は傾斜移動しやすいという傾向が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)