新しいハイドライド試薬のデザインとその還元能に関する研究
Project/Area Number |
09771893
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
内山 真伸 東北大学, 薬学部, 助手 (00271916)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | メタルハイドライド / カルボニル還元 / ジメチル亜鉛 / アート錯体 / 1,2-還元 / ジアステレオ選択性 / ジメチル亜鉛ハイドライトアート錯体 / 1、2-還元 / ジアステレオ選択的 / ジメチル亜鉛ハイドライドアート錯体 / 理論モデル |
Research Abstract |
本研究では、メタルハイドライド(NaHまたはLiH)とジアルキル亜鉛とからなるハイブリッド型亜鉛アート錯体をデザインし、この錯体が、トリアルキルおよびトリハイドライド亜鉛アート錯体になかった反応性、すなわちカルボニル化合物の還元反応に極めて有効であることを明らかにした。また、ハイドライドの活性化およびダミー基として、メチル基が特に有効であることを明らかにした。 また、隣接位に不斉中心を有するカルボニル化合物とのジアステレオ選択的還元反応から、反応活性種がジアルキル亜鉛ハイドライドアート錯体であること、および反応メカニズムを明らかにし、この反応の立体選択性の理論モデルを提唱することで選択性の予想を可能にした。さらに、化学選択的、立体選択的、触媒的還元反応に有効であることも判明した。 メタルハイドライド(NaHまたはLiH)に当量または触媒量のMe_2Znを加えることにより活性化する本法は、安価で容易に入手可能なNaHやLiHをハイドライド源とし、操作性に優れ、温和な条件下での反応が進行することより、シンプルで実用的な還元反応になりうる。また、本還元試薬は、目的の反応に応じてジアルキル亜鉛部分を修飾することが可能であり、多くの可能性を秘めている。一例を挙げると、アルキル基部分にキラルな置換基を有するジアルキル亜鉛を用いることにより、理論的には触媒的不斉還元反応への展開も可能であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)