ペルー伝承民間薬「猫のつめ」(アカネ科ウンカリア・トメントーサ)の化学的研究
Project/Area Number |
09771895
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
北島 満里子 千葉大学, 薬学部, 助手 (60195261)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | アカネ科 / Uncaria / 猫のつめ / アルカロイド / 配糖体 / トリテルペン / カテキン / 伝承民間薬 / Uncaria tomentosa / オキシインドール |
Research Abstract |
ペルー伝承民間薬「Una de gato(ウーニャ・デ・ガト)」 (猫のつめ)は、古くから関節炎・胃炎、がん、ある種の伝染病の治療に用いられており、その基源植物はアカネ科uncaria tomentosaまたはU.guianensisであることが知られている。最近になって、抗炎症・抗HIV・抗がん・抗酸化活性が報告され、また、この2種の植物の含有成分に関しては1952年以来多くの研究が行なわれているが、その有効成分の解明には至っていない。 輸入業者を通じて入手したペルー市場品Una de gato 385gをメタノールにて熱抽出し、メタノールエキス約100gを得た。これを各種クロマトにより精製を行い、新規化合物6種を含むアルカロイド類、トリテルベン類など23種を得た。アルカロイドとして3種のへテロヨヒンビン型オキシインドールとともにUna de gatoからインドールアルカロイド配糖体(5S-5-Carboxystrictosidinic acid,Lyaloside)が見出されたのはこれが最初である。さらに新規アルカロイド配糖体3,4-Dehydro-5S-5-carboxystrictosidinic acidの単離に成功した。既知トリテルペンとしては、ウルサン型トリテルペン2種、ウルサン型トリテルペン配糖体4種ならびにオレアナン型トリテルペン配糖体3種を得た。さらに新規トリテルペンとして、ウルサン型トリテルペンの6位がケトンとなった化合物2種と、13-14位に二重結合を有する27-ノルウルサン型並びに27-ノルオレアナン型トリテルペン配糖体を単離した。また、エピカテキンとC6-C3ユニットが結合した新規化合物、3種の既知クマリン類を得た。新規化合物に関しては、既知化合物の化学変換による構造証明を含めた構造の検討を行っている。 数種の単離化合物については現在、学習機能に関する行動薬理学的研究のための薬理試験に供している。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)