Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
<培養・精製>生産菌をUV処理することで目的の合成原料のジャー培養を可能とし,また大量培養における分離精製法も確立した。さらに,培養液への添加実験により生合成経路を推定した。大量培養の結果,目的化合物の類縁化合物もいくつか得られたためそれらの構造を決定し,化学修飾を行うことで構造活性相関を調べた。その結果,水酸基部位が活性発現に重要であることが明らかとなった。 <誘導体合成>培養によって得た目的原料(territrem)を用いて誘導体を数十種合成した。ステロイド骨格部位の特にα,β不飽和ケトンが活性発現に重要な役割をはたしていることが明らかとなった。ピロン-ベンゼン環部位を変換した新規誘導体は元化合物と同等の強い活性を示し,いくつかの誘導体は元化合物の問題点の一つであった難溶性が改善された。 <化学変換>構造類似の別化合物(pyripyropene)を申請者が確立した合成法で部分分解・再構築することで天然物territremからの誘導は不可能であった芳香環部位(E環)を変換したアナログ体を合成した。芳香環部位が複素環であっても活性を発現することを明らかとした。 <コンピュータ解析>コンピュータを用いて酵素への結合位置を推定した。これには水素結合の他に静電ポテンシャル・ダイポールモーメントが重要な役割をはたしていることが示唆された。現在,実際に酵素との複合体のX線結晶構造解析を行っており,計算結果を確認している。
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