Project/Area Number |
09771951
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
長谷部 靖 埼玉工業大学, 工学部, 助教授 (20212144)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | DNA-金属錯体 / バイオセンサー / 変異原薬物 / 触媒活性 / 遺伝子・金属錯体 / インターカレーション |
Research Abstract |
前年度の結果をもとに、DNA-金属錯体のオキシダーゼ類似の触媒活性に対するDNA結合性変異原薬物の阻害効果を利用し、DNA-金属錯体を固定化した多孔性カーボンフェルト(CF)をリアクターとする変異原薬物測定用フローインジェクション分析(FIA)システムの開発を目的として以下の研究を行った。 DNA-銅錯体固定化CFの触媒能を、酸素電極を用いた速度論的な解析により評価したころ、固定化DNA-銅錯体が酵素類似のミカエリス-メンテン型の速度論にしたがって、アミノエタンチオール(AET)の空気酸化反応を進行させることがわかった。さらに、この触媒活性はキナクリン(抗マラリヤ薬)に代表されるアクリジン系インターカレーター薬物や、テトラサイクリン系抗生物質により競争的に阻害されることが明らかとなった。 次に、DNA-銅錯体固定化CFをリアクターとし、フロー検出器として酸素電極を利用したFIAを構築し、各種DNA結合性薬物による触媒活性阻害効果に基づく電流応答を測定した。AETを含む緩衝液をキャリア液として用いると、DNAリアクター内で進行するAET酸化触媒反応がDNA結合性薬物により可逆的に阻害されるため、薬物濃度に依存したピーク状の応答を得ることができた。またシグナルの形状やピーク電流値の大きさは、薬物の種類や濃度に依存することがわかった。本システムに分離カラムを導入することにより、各種DNA結合性薬物の分離定量も可能であるため、DNAに結合する有害化学物質のOn-line分析システムへの応用も可能であると考えられる。
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