児童虐待における親と看護婦間の援助関係成立を困難にする要因についての研究
Project/Area Number |
09772104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nursing
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
澤田 いずみ 札幌医科大学, 保健医療学部, 助手 (50285011)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 児童虐待 / 被虐待児の親 / 看護婦・患者援助関係 / 看護婦の認識 / 家族看護 / 看護婦-患者間人間関係 |
Research Abstract |
1. 研究目的 医療機関における児童虐待への早期クライシス介入の機能を高めるため,看護婦が虐待された子どもを通じて虐待者である親と出会うとき,看護帰一親間の援助関係を困難にする要因を明らかにすること。 2. 研究実施状況 (1) 1次調査:自記式質問紙による郵送調査 児童虐待ならびに虐待する親に対する看護婦の認識と虐待事例との遭遇状況を把握することを目的に,札幌市内の総合病院の小児科,整形外科,脳外科,皮膚科,形成外科,救急部門に勤務する看護婦447名を対象に調査を行なった。回収数は428名(回収率87.2%)であり,うち有効回答数は313名(73.1%)であった。このデータについて単純集計を行ない,さらに,親への認識に関連する要因に関して統計的分析を行なった。この結果について成果報告を行なった。 (2) 2次調査:児童虐待事例に関する聞き取り調査 1次調査の結果,児童虐待事例と遭遇したことのある看護婦は89名であった。このうち25名から協力の申し出があり,12名の看護婦に虐待事例における親と看護婦の関わりについて面接調査を行ない,5例の虐待事例が把握された。 (3) 3次調査:予後調査 5例のうち3例は児童相談所へ通告され・1例は精神科外来でフォロー,1例は死亡であった。児童相談所に継続されたケースに関しては児童相談所より通告後の経過に関して情報を得た。 3. 研究結果 看護婦の児童虐待に関する知識には課題が多く,親との援助関係成立にも影響を及ぼしていた。虐待の発生背景に関する認識とともに,他機関とのネットワーク形成の重要性について認識を深めていく必要があることが示唆された。今後,看護婦に対する継続教育の検討と,他職種の児童虐待に関しての認識について調査を行なう必要があると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)