Project/Area Number |
09780024
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
|
Research Institution | Toyoko Gakuen Women's College |
Principal Investigator |
谷田貝 麻美子 東横学園女子短期大学, 生活学科, 助教授 (20200595)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 天然染料 / 繊維 / 劣化 / pH / 染色 |
Research Abstract |
布の劣化に伴って起こる酸性化の現象について、昨年度に引き続いて検討を行い、布の酸性化をもたらす要因、および酸性化した布に及ぼす洗浄処理の影響について、若干の知見を得た。 布の酸性化の要因のうち、外的な要因としては染色や媒染の影響がきわめて大きく、用いる染科と媒染剤の種類、染色・媒染の方法によって、染色布のpHと、さらに露光により促進劣化させたときのpHの低下の程度が異なることがわかった。一方、布の酸性化をもたす内面的な要因は布中の劣化生成物であると考えられるので、この点について、劣化前後の布および布の抽出液を種々の方法により分析して検討した。綿の場合、Tumbull's Blue法により求めたカルボキシル基量の相対値と布のpHはよ相関を示し、布の抽出液の紫外可視吸収スペクトルにおいても、カルボキシルまたはカルボニルの存在を示す吸収が認められた。しかし、FTIRスペクトルではセルロース中の微量のカルボキシルまたはカルボニル基生成の検出は困難であった。絹についても、現在検討を行っている。 さらに、酸性化した布に対する洗浄処理の効果については蒸留水に浸漬することで、劣化によっていったん低下した布のpHが再び上昇することが確認できた。この水洗処哩による劣化抑制効果や、各種界面活性剤水溶液有機溶媒などによる洗浄処理についても検討中である。
|