運動時の諸臓器の血流再分布における血管収縮物質であるエンドセリンの役割の解明
Project/Area Number |
09780040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
体育学
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
前田 清司 筑波大学, 体育科学系, 助手 (30282346)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | エンドセリン-1 / 運動負荷 / 心臓 / エンドセリン変換酵素 / エンドセリンA受容体 / エンドセリンB受容体 / 陽性変力作用 / 陽性変時作用 / 腎臓 / 肺 / mRNA / 血流再分布 |
Research Abstract |
エンドセリン-1は、血管内皮細胞や心筋細胞で産生され、血管収縮作用と共に、心臓にて強心作用(陽性変力作用)と心拍数上昇作用(陽性変時作用)を引き起こす。一方、運動時の心機能亢進に、心臓の交感神経系だけでなく、心筋エンドセリン-1が関与するかは不明である。本研究にて、ラットの運動負荷時における心臓でのエンドセリン-1産生を検討した。ラットにトレッドミル走(25m/min,45分間,0% grade)を負荷した(運動群)。その間、安静にしていたラットを対照群とした。運動直後に心臓を摘出し、エンドセリン-1の組織ベプチド濃度、及びエンドセリン-1、エンドセリン変換酵素、エンドセリン受容体のmRNAの発現をRT-PCR法にて検討した。心臓でのエンドセリン-1の組織ペプチド濃度及びmRNAの発現は運動群の方が対照群よりも著明に高値であった。一方、エンドセリン変換酵素及びエンドセリン受容体(エンドセリンA受容体及びエンドセリンB受容体)のmRNAの発現には、両群で違いが認められなかった。すなわち、ラットに長時間の急性運動負荷を加えると、心臓でのエンドセリン-1産生が著明に増大するが、心臓のエンドセリン変換酵素とエンドセリン受容体には変化が生じないことが示唆された。エンドセリン-1は、心臓にて強心作用と心拍数上昇作用を有するため、運動時の心機能亢進に内因性エンドセリン-1が関与することが示唆された。ゆえに、運動時の心機能調節に心臓交感神経系だけでなく、心臓エンドセリン系も関与する可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)