Project/Area Number |
09780103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
体育学
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Research Institution | Tsukuba College of Technology |
Principal Investigator |
齊藤 まゆみ (齋藤 まゆみ) 筑波技術短期大学, 一般教育等, 助手 (00223339)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 聴覚障害者 / 運動 / 視機能 |
Research Abstract |
聴覚障害者を対象に、運動が視機能に及ぼす影響を検討するために, 80%HRmaxに相当する運動負荷設定し,15分間のペダリングを行わせた。その結果1名に運動終了1分後の測定で,安静時より0.2の視力低下を認めた。また視力判別時間の遅延傾向が運動終了1分後よりA,B両被験者に共通して認められている。運動によって視機能が低下する原因として考えられるのは,網膜血流量の減少に伴う酸素欠乏である。本研究の被験者は運動中の最高心拍数が170拍/分に達しており,全身血流量の増大に伴う,網膜血流量の減少に伴う,一過性の酸素欠乏状態になった可能性は否定できない。体温の上昇も認められ,運動後の覚醒レベルの向上も考えられるが,それ以上に視機能の低下を来す原因が運動によって引き起こされたことが推察される。しかし今回の実験では,その起因ついては言及できなかった。 重心動揺軌跡に着目すると,運動後にいずれも軌跡の延長が認められている。平衡機能を調節しているのは大脳前庭系と筋感覚器によるフィードバック機構であるが,開眼と閉限の差を見ても明らかなように,視覚情報量も大きく影響している。運動後1分以降に認められた重心動揺軌跡の延長は,運動という負荷に対する生理的応答だけでなく,視機能の低下に伴う視覚情報量の減少が関与している可能性があることが推察された。 聴覚障害者にとって「視機能」は,聴覚の代償として情報を入力するための重要なものであり,スポーツ時における視機能が果たす役割も健常者以上に重要である。今回の結果から, 80%HRmaxに相当する高強度運動では,一時的に視機能が低下すること,またそれに伴って重心動揺が大きくなり平衡機能も低下する可能性があることが示唆された。しかし,本研究では対象者が少なく、症例報告の域をでないため,今後は対象者をさらに増加させ,検証していく必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)