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景観・場所がアイデンティティの再生産に果たす役割-琉球列島の門中化を中心に-

Research Project

Project/Area Number 09780116
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Human geography
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

大城 直樹  神戸大学, 文学部, 助教授 (00274407)

Project Period (FY) 1997 – 1998
Project Status Completed (Fiscal Year 1998)
Budget Amount *help
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Keywords墓地 / 絵図 / 風水 / 坐向図 / 琉球列島 / 門中 / 景観 / 場所 / 民俗 / ナショナリズム / 差異のポリティクス / 御嶽
Research Abstract

昨年度からフィールドワークをともなう墓制・葬制に関する実態調査を進めてきたが、本年度は近代以降琉球列島において顕著なアイデンティティの構成要素となった門中制およびその紐帯の発現の場である墓地の関係を検討することに主眼を置いた。昨年度の資料調査から明らかになったいくつかの風水関連絵図の中から、昨年度から調査を行っている沖縄本島久志の「佳城絵図分金」、沖縄本島から相対的に距離を置いた久米島、上江洲家に伝わる「美里川墓之図」や「上江洲仁屋墓図」といった墓地風水絵図について、現地比定と文字テクストならびに絵図構成の分析をあわせて行い、それらの比較検討を行った。
これにより、近世末から旧慣温存期の沖縄における地方士族の墓地表象の一端が明らかになった。絵図には、現地を検分しそこで得られた情報や風水のテクストを介した判断を絵図上に描かれている。風水師の署名もあるので、誰がいつそれを作成したかも明らかになるが、絵図中のさまざまなランドマークに対する判断テクストが存在することによって、墓地付近の景観や場所を風水師がいかに解読して行ったかを理解することが可能である。また、坐向図という墓地風水絵図のジャンルのあることも明らかになった。これは墓の中心を基点にその前方(向)の方位と後背の方位(坐)とを結んだ直線を絵図の中心軸として設定し、さらに、前面と後背に広がる景観(地形・植生)をともに描写的に描いている点で特徴的である。
いかに吉地に墓所を敷設するかは、門中をめぐる一族の権威と継続性にとって、一種のオブセッションとなっていった。彼/彼女がその場所や景観をどう表象していたのか、そのことをわれわれはこれらの絵図から垣間見ることができるのである。

Report

(2 results)
  • 1998 Annual Research Report
  • 1997 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 荒山正彦・大城直樹(共編): "空間から場所へ:地理学的想像力の探求" 古今書院, 242 (1998)

    • Related Report
      1998 Annual Research Report
  • [Publications] 荒山正彦・大城直樹編著: "空間から場所へ:地理学的想像力の探求(4月発行)" 株式会社古今書院 橋本寿資, 241 (1998)

    • Related Report
      1997 Annual Research Report

URL: 

Published: 1997-04-01   Modified: 2016-04-21  

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