Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Research Abstract |
1. 第38次南極観測(平成8年11月〜平成9年3月)で申請者が採取した試料について,γ線スペクトロメトリ法を併用しながら年間線量を求めた. 2. 上記試料から石英,長石を分離抽出し, TL・OSL信号を測定した.その結果,ロジメントティルとみられる石英粒子のTL・OSL信号の中に,付加線量に対して直線的な増加を示す試料が存在することがわかった.ただし年間線量を考えると,その暫定的な年代値は,推定年代よりもかなり新しいこともわかった. 3. 室内で行った磨耗・破砕・光照射に対するOSL信号の変化に関する実験結果から考えると,上記の現象は,鉱物の磨耗・破砕によって引き起こされている可能性が高い. 4. ロジメントティルに挟まれた湖底堆積物中の有機物について炭素14年代測定法を,カルサイト結晶について炭素14年代測定法とTL法による年代測定を試みた.その結果,上記2のような推定年代よりもがなり古い年代を与える可能性が強められた. 5. 2, 4から,今後さらに磨耗・破砕実験による信号強度の0セットの程度を,定量的に検討してゆく必要があることがわかった. 6. 以上の成果の一部は,平成9年8月に開催されたESR応用計測研究会で発表した.また,Polar Geoscience,No.11,1998に学術論文としても投稿・受理掲載された.
|