Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
本研究では、19世紀後半から20世紀初頭にかけてのドイツにおいて、自然科学教育に関係した諸学会や教員組織の設立と活動、ならびに自然科学教育改革に果たしたそれらの団体の役割を明らかにし、これまでの研究成果(「19世紀後半における化学教育論の特質とその今日的意義」について明らかにした)と合わせて全体的に考察することで、ドイツにおける現代中等化学教育成立過程の研究を総括した。研究内容の概略は、以下のようになる。1. 研究の目的と視点2. 19世紀後半から20世紀初頭にかけてのドイツの化学教育の実態(1)教授・試験規定の変遷 (2)各種学校における化学教育の実態3. 自然科学教育に関わる学術団体、教員組織の設立と活動(1)ドイツ古典文献学者・教員集会 (2)全ドイツ教員連盟 (3)ドイツ自然科学者・医師協会 (4)ドイツ数学・自然科学教育振興協会4. 化学の陶冶価値の認識と化学教育の目的観5. 化学教育論の成立-アレントとウィルブラント-(1)現代的化学教授法確立の端緒 (2)アレントの化学教育論 (3)ウィルブラントの化学教育論 (4)化学教育論と特質とその意義6. 化学教育論の発展と化学教育の実際7. ドイツにおける現代中等化学教育成立過程の構造と特質