Project/Area Number |
09780185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
渡邉 重義 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助手 (00230962)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 観察 / 実態調査 / 学習者 / 教材 / 身のまわりの植物 / カリキュラム / 実験 / 授業分析 / 実践 |
Research Abstract |
前年度の研究成果から、学習者が観察した事実とその事実の観察を通して得た情報の比較・検討が課題として導かれた。そこで、本年度の研究では、「校庭に生育する植物の観察」を題材にして中学生の観察の実態を調べ、観察の対象になる教材と観察結果との間の関係を明らかにした。実態調査は、(1)単元の導入段階と(2)単元の学習後の2回行い、(1)では自分が作成したラミネート標本を用いた観察、(2)では調査者が準備したラミネート標本を用いた観察について分析した。ラミネート標本の利用は学習者が実際に観察した対象を明らかにするための工夫であり、学習者の観察結果の詳細な分析を可能にした。 生徒の観察の実態調査から以下の点が明らかになった。 1. 単元の導入段階の観察に比べて学習後の観察では視点が植物体の種々の構造に広がる傾向があったが、その広がりは部分的な観察の広がりであり、植物体全体を総合的にみるような視点は少なかった。 2. 単元の学習後の観察では学習した知識(仲間分けの指標)を当てはめるような観察が多く、観察した植物によっては種あるいは個体特有の形態的特徴が知識の誤った適用に結び付く場合もあった。 3. 身近な植物にみられる典型的でない形態的特徴は生徒の理解を揺さぶり、その混乱が問題解決のための出発点になる可能性が示唆された。 また、前年度・本年度の調査結果から、小・中学校の観察に関連したカリキュラムを検討した結果、カリキュラム段階での観察内容・方法の系統性を授業構想において反映させる必要性、生徒の観察の実態をカリキュラムおよび授業構想にフィードバックさせる必要性、発見的観察・検証的観察・比較観察などのバランスと意識化が課題として抽出された。
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