Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Research Abstract |
本研究は,情報教育指導教員の情報活用能力を育成するための,大学及び現職教員研修機関のカリキュラム開発を目的としている. まず,中学校における情報教育の現状を調査するため,平成9年度に熊本県内の中学校196校に対してアンケート調査を実施した.その結果,中学校技術・家庭科及び選択の授業での情報基礎領域の履修率は100%であった.また,インターネットを利用している割合は18.5%(全国:12.5%)で普及率としては低い値であるった. 次に,九州管内の教員養成系大学(3校)及び全国の公立教育センター(52施設)での研修内容及びカリキュラムの調査を行った.その結果,両機関ともアプリケーションソフトの操作を中心とする研修がほとんどで,その他にはインターネットの体験,言語の習得であった.研修の問題点として,受講者の操作能力・興味関心の差が大きいこと,情報活用能力の育成までおよばないこと等が挙げられた.情報活用能力を育成するためには,ソフトの操作法の習得に留まることなく情報の判断・選択・処理・創造・伝達といった過程を経験することが望ましいといえる. そこで,課題を設定し解決していくプロジェクト学習を取り入れた学生及び教員を対象とする研修用テキストの作成を試みた.これらは,文部省主催の九州地区「平成9年度情報処理教育担当教員等養成講座中学校技術」において活用した.さらに,情報活用能力育成のために,8つのコースを設定し,それぞれの課題を解決する学習のためのテキスト及びロボットの製作から制御に関する一連の学習を支援するテキストを開発した.一部は,大学の演習及び現職教員研修において活用し,教育的効果の検証を行った.今後は,熊本大学教育学部の「基礎情報処理」,「技術科教育演習」等に活用するとともに,熊本大学附属中学校の「情報基礎」の授業においても使用する予定である. これらの研究成果については,日本産業技術教育学会及び中学校技術・家庭科教育研究大会(九州大会)において報告する予定である.
|