Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
本研究課題では,多変量解析モデルのパラメータ推定に関して,決定論的観点からの推定理論の新たな展開を主に行った。 (1) 多変量分散成分の推定。ブロック効果を変量とする多変量混合線形モデルの分散成分を推定する問題を,決定理論的枠組みで考察した。この問題は,応用上重要であるにもかかわらず技術的取り扱いの困難さから精密な議論は今までなされてこなかった。本課題において,通常の推定量を改良するための一般的なルールを導出し,制約付最尤法(REML)が普遍推定量を改良することやミニマクス推定量の改良を示すことに成功した。またこの結果が分布の正規性を外しても楕円分布の範囲では成立することを示し,改良の頑健性についても調査した。 (2) 縮小推定による改良のロバストネス。多変量線形回帰モデルにおける回帰係数行列の推定問題については,通常の最小2乗推定量がスタイン型縮小推定量によって改良されることが,誤差項が正規分布に従うという従来の設定のもとで知られてきたが,この改良結果が実は分布の正規性の制約を外しても成立するという改良のロバストネスを示した。 (3) 2段階一般化最小2乗推定量の非許容性。2つの線形回帰モデルの共通な回帰係数の推定問題において,最も自然な推定量として用いられる2段階一般化最小2乗推定量(2GLSE)の非許容性を証明した。具体的には,誤差分散に対して打ち切り型推定量を用いた不偏推定量を構成し2GLSEの改良を証明するとともに,その改良の程度を数値的に明らかにすることができた。 その他,縮小が必要が様々な推定問題を調査・整理し,理論的側面から縮小方法について検討した。
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