Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Research Abstract |
人間の認識,物流関係等,非対称類似性構造を持つデータが経時的に観測されている例は分野を問わず非常に多く存在する。 本研究では,この種のデータに対する分類問題について,非対称構造と経時性の両性質を保持し,最適な分類結果を得るクラスタリングモデルを提案し,その性質に対する調査を行った。 従来,経時的データは,各時点に対する何らかのパラメータによりその経時的変化の構造が要約されていた。しかし,この場合,結果的に時点に対する各クラスターの重みというパラメータ空間を介在して解を得ることになる。これは,各時点ごとに別の計量によりモデルがあてはめられることと等価である。そこで,同一の計量を用い他のパラメータ空間を介在することなく直接的に各時点ごとの結果を得るモデルを提案し,その性質を検討した。 また,非対称性に内在する変化量を連続的変化量,あるいは非対称測度としてあつかうことにより両側面から解析を行った。非対称構造の抽出は,従来のデータ解析のモデルにおいては,歪対称部分に対する要約か,あるいは特異値分解における二つのパラメータ空間の表現により行なわれてきた。 本研究では,非対称性を一対の個体間に内在する連続的変化としてとらえ解析を行った。この方法では,計量そのものが非対称性を有するため,データの潜在構造としての非対称性が直接的に抽出される。 さらに,このモデルをいくつかのデータにあてはめ結果を得た。これらの結果よりモデルの有用性と妥当性を示した。これらの研究成果については,国内外の図書,論文雑誌,国際会議,学会等に発表した。
|