実時間データベースシステムにおけるトランザクションスケジューリングに関する研究
Project/Area Number |
09780236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計算機科学
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
張 勇兵 筑波大学, 社会工学系, 講師 (80242353)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 実時間システム / トランザクションスケジューリング / データの整合性 / 時間的制限 / 性能評価 / シミュレーション / 実時間データベース / トランザクションデッドライン / データ項目の整合性 / デッドラインミス率 |
Research Abstract |
本研究では,実時間データベースにおける周期的なトランザクション処理の問題を取り上げ、トランザクションの時間的制限の他、そのアクセスするデータ項目の時間的整合性をも考慮したスケジューリング方式の提案、並びに各種スケジューリング方式の性能比較・評価を行った。 具体的には、まず昨年度の研究成果をさらに拡張し、実時間データベースのデータ項目について、その絶対的な時間整合性(absolute temporal consistency)の他、さらにトランザクションのアクセスするデータ項目間の相対的時間整合性(relative temporal consistency)、すなわち、データ項目間の絶対的時間整合性の差をも考慮に入れたスケジューリング方式をも実現した。さらに、本研究で提案されたものを含めたこれまでの3つのスケジューリング方式についての比較・評価を行った。それらの方式は、(1)トランザクションの時間制限のみ、(2)トランザクションの時間的制限とデータ項目の絶対的時間整合性、(3)トランザクションの時間的制限、データ項目の絶対的整合性及び相対的整合性を考慮した3つのものである。その結果、(2)と(3)の方式は(1)の方式よりトランザクションの整合性に関して、大きな改善ができることが分かった。また、トランザクションの周期が近く、かつ、システムの負荷が高くない場合は、(3)の方式は(2)の方式よりさらにトランザクションの相対的整合性を改善できることが示された。しかしながら、システム負荷が高い場合は、トランザクションの相対的整合性の改善と絶対的整合性の改善とは排他的な関係となり、相対的整合性を改善すると絶対的整合性が悪くなることが分かった。これらの結果より、実時間データベースを設計する際、システムの構築目的、使用条件などに合わせてシステムの指標値の間のトレードオフ(trade-Off)を考える必要があることが分かった。 これまでの研究成果はすでに関連国際学会に発表し、また国際学術論文誌へ投稿中である。さらに、本研究の成果・技法を他の研究への応用を考え、研究を進めており、しかも、結果が得られつつある。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)