Project/Area Number |
09780252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計算機科学
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Research Institution | Toyohashi University of Technology (1998) The University of Tokyo (1997) |
Principal Investigator |
高田 広章 豊橋技術科学大学, 工学部, 講師 (60216661)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | リアルタイムカーネル / マルチプロセッサ / 共有メモリ / SPEPP同期 / マイグレート / 優先度継承スピンロック / リアルタイムシステム / プロセッサ間同期 / スピンロック / タスクマイグレーション / 優先度継承 |
Research Abstract |
本研究では、大きく4つのテーマに関して研究を行った。 まず、新しいプロセッサ間の同期手法であるSPEPP同期(SPEPPはSpinning Processor Executes for Preempted Processorsの略)を提案し、その性質の検証と評価を行った。具体的には、SPEPP同期を用いたリアルタイムカーネルを実装し、中断可能なスピンロックを用いたものと性能比較を行い、その予想が正しいことを確かめた(成果を国際会議で発表)。研究目標の1つとなっていたロックがネストしたケースへの適用は、当初の予想よりも理論的に難しい課題であることがわかり、今後の課題となった。 次に、リアルタイムカーネルのスケラービリティを保ったまま、プロセッサ間でマイグレート可能なグローバルタスクを導入する方法に関して検討を行った。その結果、グローバルタスク実装のアルゴリズムが明らかとなり、実装作業を行ったが、実験・評価システムに問題があり、性能評価は今後の課題として残った(成果を研究会に発表)。 3つめとして、マルチプロセッサ上に構築したリアルタイムシステムが時間制約を満たすことを検証する枠組の確立を目指して、リアルタイムスケジューリング理論に関する研究も行った。具体的には、アボートを用いたリアルタイム同期プロトコル(成果を論文誌に発表)、マルチフレームタスクのスケジューリング可能性検証手法とI/Oブロッキングを含むタスクへの適用(成果を国際会議ならびに研究会で発表)、アプリケーションを設計する際のガイドライン(成果を学会誌に発表)、プロセッサ時間を保護するリアルタイムOSのためのスケジューリング手法(成果を研究会に発表予定)、スケジューリング理論の実際の応用への適用(成果を研究会に発表予定)に関する研究を行った。 最後に、平成9年度までの研究において提案した優先度継承スピンロックアルゴリズムの評価を行い、上限のない優先度現象を防ぐことができる利点があることを確かめた。一方で、オーバヘッドが大きいために、平均性能が重視されるシステムには不適切であることが明らかになった(成果を論文誌に発表)
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