Project/Area Number |
09780289
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計算機科学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
角川 裕次 広島大学, 工学部, 助教授 (80253110)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 分散アルゴリズム / 自己安定 / 耐故障性 / ネットワーク / 分散計算 / 分散システム |
Research Abstract |
本研究では、高信頼性ネットワークソフトウエアの開発を目指したものである。特にハードウエア障害が生じた後、人間の手を介することなく自動的に回復するネットワークソフトウエアの開発を目指している。故障が生じてシステムが異常な状況になっても、自動的な回復をするシステムは自己安定システムと呼ばれ、近年活発に研究がなされている。本研究の成果として、高水準な分散アルゴリズム記述モデルにおいて、自己安定分散アルゴリズムを開発する枠組を提案し、その有効性を示したことである。 本研究で採用した分散アルゴリズム記述モデルは、通信には状態通信モデルを、実行には逐次実行モデルを採用している。状態通信モデルとは、通信は隣接する計算機の内部状態を時間遅れなく、直接に読み出せるモデルである。逐次実行モデルとは、複数ある計算機のうち、いずれか一つだけが選ばれて1ステップ実行できるものである。このモデルは明らかに実際の分散システムとはかけはなれているが、アルゴリズムを記述する立場、つまりプログラマから見れば、分散システムの持つプログラミングを困難としている、並行性や非同期性を隠していることになる。 このようなモデルの上で、これまでに提案されているいくつかの分散アルゴリズムを再設計した。さらに、自己安定性を持つように改良を行った。対象としたアルゴリズムは、Lamportの分散相互排除アルゴリズム、RicartとAgrawalaの分散相互排除アルゴリズム、Maekawaの分散相互排除アルゴリズム、ChangとRobertの分散リーダー選出アルゴリズムである。これらのアルゴリズムは元来自己安定性は持っていないが、高水準モデルを採用することで、容易に自己安定性を組み込むことを示した。またシミュレーションにより、実行においても妥当な性能が得られることを示した。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)