Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
本年度は以下3点に関する研究を行った. 1. 仮想空間内に構築した手指オブジェクトに対する,合理的なピアノ演奏動作生成アルゴリズムの開発. 2. 昨年度に作成した鍵盤楽器演奏シミュレーションシステム上での上記アルゴリズムの評価. 3. 手指オブジェクトの運動特性変化を用いた,より人間的な自動演奏の可能性についての検討. 1に関し,合理的な演奏を生成する手法として,以下の3つのアルゴリズムを考案した. (1) 手の存在可能範囲から指使いの妥当性を定量的に評価し,最も適当な指使いを導出するアルゴリズム (2) 手の移動経路長最小化と,3次自然スプライン曲線適用による,合理的かつなめらかな手の動きを求めるアルゴリズム (3) 目標鍵盤を打鍵するための指各関節の形状(曲げ角)を,逆運動学的に導出するアルゴリズム シミュレーションシステムを用いた演奏結果などによる評価から,これらのアルゴリズムにより,ほぼ妥当な演奏動作が生成できることを確認した.但し,手指の細かな動きについてはまだ改善の余地がある. 3に関し,指オブジェクトの動作特性,力の入れ具合を曲中で動的に加減させることにより,人間的なタイミングのバラツキや強弱の揺らぎを自然な形で実現する手法を考案した.シミュレーション評価の結果,演奏中にシステムに簡単な指示を与えるだけで,従来の自動演奏の問題点であった演奏の無機質さを大幅に改善できることを確認した. 今年度の学会等の発表状況 国内口頭発表5件,海外発表予定1件(応募済),論文(情報処理学会:採録決定済)1件 本研究に関する受賞など 情報処理学会第55回全国大会において,大会奨励賞を受賞(受賞者:関口) 情報処理学会第56回全国大会において,大会優秀賞を受賞(受賞者:楠本)
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