Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本研究では,構造化データからの対話的な知識獲得について,基礎的な研究をおこなった[1,3].まず,オブジェクト指向データベース等の複合オブジェクト(complex object)の単純なモデルとして,述語論理の一階項(first-order term)を考えた.さらに,能動的学習(active learning)の枠組みのもとで,さまざまな構造化パタン族に対して,効率的なパタン発見手法の開発と,発見問題の本質的複雑さの探求をおこない,次の結果を得た[1,3,2]. 1. 2個の一階項からなる簡単なパタンでさえ,効率よい学習が困難なことを示した.その一方で,所属性質問を用いて実験をおこなうことで,この種のパタンが効率よく多項式時間で同定できることを示した. 2. 上記の結果を2個以上の一階項からなるパタンに拡張して,所属性質問を用いた効率よい学習アルゴリズムを与えた.このアルゴリズムは構造化データの学習における基本的機構を確立するもので,所属性質問を用いるさまざまな学習モデルに適用可能である. 3. ACH(k)(acyclic constrained Horn programs of bounded arity k)と呼ばれる一階ホーン論理式の族(再帰論理プログラムの一種)が,含意に基づく学習(能動学習の一種)の枠組みで多項式時間学習可能であることを示した[1].さらに,質問計算量に関する下限定理と学習困難性を示して,一般的な一階ホーン論理式の学習には,質問の利用が不可欠なことを明らかにした. 以上の結果は,構造化データからの知識獲得の本質的難しさを明らかにするものである.同時に,対話による知識ベース構築のための基本的方法論を与えるものである.
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