Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
ジョブショップに対するスケジューリングでは,最大完了時刻を最小にする最適解が複数存在することが多い。このような場合,複数の最適解の中から,処理時間の不確実性の影響を受けにくいものを選ぶという,多目的最適化の考え方を適用することが有益と思われる。そこで,処理時間の不確実性に対する1つの感度情報として,影響度なる評価尺度を新たに提案し,最大完了時刻最小なスケジュールの中から,影響度の和を最小にするものを求める手法を提案した。このとき,膨大な計算が必要となることから,補助金で購入したワークステーションを含む,最大で9台のコンピュータに処理を分散させて計算する方法を開発した。数値計算実験より,分散処理が多量の計算を要する問題に対する1つの有望なアプローチであることを明らかにした。 次に,異なる階層間での計画問題の調和方法を,ジョブショップを対象として検討した。比較的長期的な観点からの費用最小化と需要満足化を考慮に入れて生産量を決定するという生産計画問題と,各機械における詳細な加工計画を立てるというスケジューリング問題は,別々に扱うと実行可能な計画を求めにくく,いかにして生産計画問題の中にスケジューリング問題の諸条件を反映させるかが課題となっている。そこで,両計画問題を交互に解きながら,スケジューリングレベルの制約を生産計画レベルに組み込む方法を提案した。数値計算実験より,提案手法が実行可能で低費用な生産計画とスケジュールを見い出すことを明らかにした。 このように本年度はジョブショップを対象として, 1.処理時間の不確実性の影響を受けにくいスケジュールの作成方法, 2.スケジューリングレベルの諸条件を生産計画レベルに適切に反映させる方法,という2つの方法を,ロバスト性の観点から検討し,効果的なモデル化ならびに解決の提案を行った。
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