高レベル放射性廃棄物地層処分緩衝材中のイオンの移行メカニズムの解明
Project/Area Number |
09780446
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
エネルギー学一般・原子力学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小崎 完 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60234746)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 高レベル放射性廃棄物 / 地層処分 / ベントナイト / 拡散 / 活性化エネルギー / 塩化物イオン |
Research Abstract |
高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全評価のための基礎研究として、ベントナイト緩衝材の主たる構成粘土鉱物であるモンモリロナイト中のCl^-イオンの見かけの拡散係数を測定した。乾燥密度0.7〜1.8Mgm^<-3>に圧密したNa型モンモリロナイト中で得られた見かけの拡散係数は、拡散温度278〜323Kにおいて、7.3×10^<-12>〜5.3×10^<-10>m^2s^<-1>であった。また、その温度依存性から求めた活性化エネルギーは、乾燥密度0.7〜1.8Mgm^<-3>において14〜25kJ mol^<-1>であり、乾燥密度1.0kJ mol^<-1>を境に、低乾燥密度側では乾燥密度の増加とともに減少する傾向を、また高乾燥密度側では乾燥密度の増加とともに増加する傾向を示した。こうした現象は、従来から広く用いられている細孔拡散モデルでは説明できないものであり、CI^-のモンモリロナイト試料への収着が極めて小さいことを含めて考えると、乾燥密度の増加に伴ってcl^-の拡散機構が変化していることを示唆している。特に、こうした現象がNa^+イオンの拡散の活性化エネルギーにも認められることから、Na^+イオンとCl^-イオンが電荷バランスを取るために同時に移行している可能性が考えられる。特に、その際、モンモリロナイト粒子表面の拡散が拡散挙動全体に大きな影響を及ぼしている可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)