Project/Area Number |
09780482
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
松井 淳 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (10264954)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | アトラジン / 環境分析 / 固相抽出 / モレキュラーインプリンティング / 人工レセプター / モレキュラーインプリンティング法 |
Research Abstract |
環境中に残留するアトラジンの分析においては、固相抽出を初めとする濃縮・精製といった前処理技術が重要である。これまでの非特異的な相互作用を利用する一般的な固相抽出に対して、アトラジンに対して特異的な吸着力を持つ人工レセプターを利用する固相抽出は、アトラジンの特異的な分析に有効であると考えられる。そこで本研究では、アトラジンの人工レセプターを合成して固相抽出力ラム用充填剤として応用し、試料中のアトラジンを精製・濃縮するための手法の開発を行った。 人エレセプターの合成はモレキュラーインプリンティング法により行った。合成に用いるモノマー条件の検討は、合成・評価ロボットを用いたコンビナトリアル手法により行った。実際に固相抽出に用いた人工レセプターについては、カートリッジに充てんすることを考慮して懸濁重合法によりその合成を行い、ビーズ状のものを用いた。モデル試料(純水にアトラジンおよび夾雑物を溶かしたもの)、土壌、農作物などを試料として用いて、本固相抽出法の確立を行った。モデル試料を人工レセプターを充填したプロピレン製カートリッジに通した後、通気により乾燥させ、さらにジクロロメタンにて洗浄を行った。洗浄液をHPLCで分析したところ、アトラジン以外の夾雑物だけが検出され、アトラジンが選択的にカラムに保持されていることが明らかとなった。最終的にメタノールで抽出することにより、90%以上の回収率でアトラジンを選択的に濃縮することができた。同様に、土壌およびりんごの有機溶媒抽出液を試料とした場合でも、アトラジンの選択的な濃縮が可能であった。以上の結果、人工レセプターを固相抽出におけるアフィニティ媒体として用いることにより、特定の化合物の特異的な前処理が可能であることが示された。
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