Project/Area Number |
09780502
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境保全
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢野 和義 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (40262109)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 大腸菌 / 水素 / ヒドロゲナーゼ / グルタチオン-S-トランスフェラーゼ / 分子進化工学 / hypF / ICP原子発光分光分析 / 金属タンパク質 |
Research Abstract |
本研究では、大腸菌内で水素生産に関与するタンパク質の役割を決定し、さらに分子進化工学を駆使することによってこれらを改変・進化させて、環境に負荷を与えない効率的な水素生産プロセスを構築することを目的としている。ヒドロゲナーゼ活性の調節遺伝子であるhypFの下流領域には4つのopen reading frame(ORF1-4)が存在する。その中のORF1は、DNA結合性タンパク質でヒドロゲナーゼ系タンパク質の一つであるFhlAと極めて相同性が高い。そこで今年度はこのFhlAの機能を解析することにした。 ORF1遺伝子を高発現用ベクターpGEMに連結し、これを用いて大腸菌BL21を形質転換することによって、大腸菌によるORF1の高発現系を構築した。形質転換体にIPTGを添加することによってグルタチオン-S-トランスフェラーゼ-ORF1融合タンパク質の発現を誘導した。培養後の菌を超音波破砕し、破砕液をグルタチオン固定化カラムにとおした。カラムに結合した融合タンパク質にプロテアーゼを作用させることによって、ORF1をワンステップで精製した。また、ORF1と相互作用すると予想されるヒドロゲナーゼ系DNA断片をPCRによって増幅し、グルタチオンカラムに結合させた融合タンパク質と相互作用させた。しかし、タンパク質への非特異的吸着以外は観察されなかった。さらに、大腸菌ゲノムを制限酵素によって断片化したものを同様に融合タンパク質と相互作用させ、溶出、PCRによる増幅、のサイクルを繰り返した。現在第3世代まで得られたが、まだ特異的吸着量の増加は観測されていない。
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