Project/Area Number |
09780523
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioorganic chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
湯浅 英哉 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (90261156)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 人工糖加水分解酵素 / 高分子鋳型 |
Research Abstract |
本研究は高分子鋳型を用いて人工糖加水分解酵素を構築することを目的とする。天然の糖加水分解酵素は、二つのカルボン酸基を一般酸塩基触媒として用いている場合が多い。そこで、2,4-ジアミノキシロースを還元末端に含む二糖とメタクリル酸で塩を形成させ、これにエチレングリコールジメタクリレートを加えて共重合を行い二糖を除去することにより、糖を結合する溝に二つのカルボン酸を持つ高分子鋳型を合成した。しかし、この共重合体は顕著な糖加水分解活性を示さなかった。人工糖加水分解酵素を構築するにあたっては加水分解酵素阻害剤の阻害機構をさらに詳細に調べることが重要と考えられた。そこでアミノ基を持つ種々のしょ糖誘導体による、αグルコース加水分解移酵素に対する阻害活性を検討した。この結果、アミノ基を1′あるいは3′位に持つ誘導体が顕著な活性を示したことから、1′,3′-ジアミノしよ糖誘導体が誘導物質として期待がもてることが示唆された。現在この化合物の合成を検討中である。高分子鋳型と基質である糖との結合には主に糖が持つ水酸基と高分子鋳型の酸素原子との水素結合が関与してると思われるが、この結合は一般的に弱い。さらに人工糖加水分解酵素の活性を向上させるにあたっては、高分子鋳型と糖との親和性を増加させる必要がある。そこで、糖の疎水面を高分子鋳型により積極的に認識させる目的で、環硫黄疑似糖により芳香環を誘導することを計画し、様々な環硫黄疑似糖の合成を行った。現在、アミノ基を二つ持つ糖をアグリコン部位に持つ環硫黄疑似糖の合成を検討中である。
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