Project/Area Number |
09780548
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小西 博昭 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (40252811)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 蛋白質リン酸化酵素 / RACプロテインキナーゼ / PH領域 / PKC(プロテインキナーゼC) / 活性制御 / ストレス刺激 / PI3-キナーゼ / ホスファチジルイノシトールリン酸 |
Research Abstract |
RACプロテインキナーゼ(別名PKB/Akt,以下RAC-PK)はそのアミノ末端にPH領域を有し、PKC、PKAに類似した活性制御領域を持つセリン/トレオニン蛋白質リン酸化酵素である。RAC-PKは種々の細胞増殖因子刺激に伴い、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3・K)の下流標的因子として機能することが見い出され、これまでに細胞死抑制やグルコース代謝など様々な・生理機能に関与することが明らかにされている。我々はRAC-PKが細胞増殖因子刺激のみならず種々のストレス刺激によっても活性化され、酸化ストレスによるRAC-PKの活性化はPI3-Kに依存的に起こり、高温ストレスによるRAC-PKの活性化はPI3-Kに非依存的に起こることを見い出した。高温ストレスによる活性化はRAC-PKの二量体化もしくは多量体化により誘導されると考えられ、さらに解析を進めている。また、酸化ストレス刺激による細胞死はRAC-PKの過剰発現により抑制され、内在のRAC-PKの活性を抑制することで細胞死は促進されたことからストレス刺激によるRAC-PKの役割の一つはストレスによる細胞死の抑制および回避であることを明らかにした。今後、細胞増殖因子刺激によるRAC-PKの活性化機構およびその役割におけるこれまでの知見をもとに、ストレス刺激によるRAC-PKの活性制御および細胞死抑制の分子機構の詳細を解析する予定である。また、これら一連の研究過程においてPKCもRAC-PKと同様に酸化ストレスにより活性化されることを見い出し、PKCδ分子種は細胞死に対して促進的に働き、RAC-PKと全く逆の作用を示すことを明らかにした。以前にRAC-PKとPKCδが結合することも見い出しており、この2つのプロテインキナーゼの細胞ストレス情報伝達における関係および役割についても解析を進める。
|