Project/Area Number |
09780563
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡野 俊行 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40272471)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 松果体 / ピノプシン / 光受容 / G蛋白質 / 概日リズム / 生物時計 / 光周性 / ロドプシン |
Research Abstract |
交付申請書に記載の研究実施計画に沿って研究を進め、以下の知見を得た。 【松果体の光情報伝達経路と時計発振系の解析】ニワトリ松果体Gαの全一次構造決定に続いて、松果体のG蛋白質が光受容蛋白質ピノプシンと共存すること、Gt_1αおよびG_<11>αが光刺激依存的に光受容蛋白質から解離することを明らかにした。これらのことから、Gt_1を介した既知の光情報伝達経路の他に、G_<11>αを介した全く新しい経路が存在することが強く示唆された。 これと並行して、ヒヨコ松果体細胞を用いたディファレンシャルディスプレイ解析を行い、時刻依存的に転写される遺伝子を探索した。その結果、分子シャペロンの一種であるHSP90遺伝子の転写量が概日時計によって調節されていると考えられた。 また、概日時計への光入力系にチロシンリン酸化蛋白質が関与している可能性を検討した。その結果、ヒヨコ松果体MAPキナーゼが光刺激の直後に脱リン酸化されること、さらにMAPキナーゼのチロシンリン酸化量および活性は恒暗条件下においても概日リズムを示すことがわかった。また、MEKの阻害剤(PD98059)を培養松果体に投与すると、概日時計の位相シフトが観察された。これらのことから、MAPキナーゼは概日時計を構成する分子であり、MAPキナーゼの活性化・不活性化のサイクルは、概日時計が駆動するために必要であることが明らかになった。 【脳深部における光情報伝達経路】脳深部(外側中隔、視床下部)に存在する光受容体を特異的に認識する抗体を作製し、免疫組織化学的手法により脳深部光受容細胞の形態や細胞内における光受容分子の局在について検討した。その結果、脳脊髄液接触ニューロンのノブ状構造および細胞膜上に光受容蛋白質が集積していることがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)