プロテインキナーゼCファミリーとの特異的結合に関与する蛋白質機能ドメインの解析
Project/Area Number |
09780576
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
|
Research Institution | Osaka University (1998) Kobe University (1997) |
Principal Investigator |
黒田 俊一 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (60263406)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | プロテインキナーゼ / LIMドメイン / RINGドメイン / 転写因子 / 足場タンパク質 / 軸索誘導 / PDZドメイン / リン酸化 / 酵母Two-Hybridアッセイ |
Research Abstract |
細胞の増殖、分化、癌化等に関与することが知られているプロテインキナーゼC(PKC)は、約10種類のサブタイプから構成され、それぞれが細胞内において異なる役割を担っていると考えられてきたが、その分子基盤に関する研究はなかった。我々は、PKCの各サブタイプに結合するタンパク質を単離解析することで、これまで全く不明であったPKCの制御機構や細胞内機能を明らかにすることに成功した。以下に代表的な成果3点を記載する。(1)亜鉛フィンガーの一種であるLIMドメインがPKCとの結合モチーフであることを明らかにし、LIM-PKC間結合によりPKCの細胞内での活性が厳密に制御されていることを発見した。 (2)原癌遺伝子産物に見られるRBCCモチーフは、タンパク質問相互作用に関与すると考えられてきたがその実体は不明であった。我々はPKCと直接相互作用するRBCCタンパク質RBCK1を発見し、これが転写因子であることを明らかにした。同タンパク質の発見は、これまで停滞気味であったRBCC研究に転写機構からのアプローチが有効であることを示した。また、RBCK1は初めてPKCと直接相互作用することが示された転写因子でもある。(3)神経細胞の軸索生長は神経系発生において重要なイベントである。現在、同生長の制御機構として低分子量GTP結合タンパク質Rhoの関与が注目されているが、その上流に存在する制御機構に関しては不明な点が多い。我々は、線虫の遺伝学的解析からその制御機構に関与することが明らかであったUNC-76タンパク質の哺乳類ホモログFEZ1タンパク質を発見し、PKCの基質タンパク質であることを明らかにした。現在、不明な点が多い軸索誘導機構をPKC-FEZ1相互作用を中心にして解析を進めている。
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)