立体構造をもとにした酵母由来の転写因子Pho4による分子認識機構の解明
Project/Area Number |
09780609
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
清水 敏之 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (30273858)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | Pho4 / 立体構造 / bHLH / 転写因子 / 分子認識 / 蛋白質.核酸複合体 / 蛋白質核酸複合体 |
Research Abstract |
出芽酵母のPHO4は細胞内のリン酸濃度の調節系遺伝子群を制御している正の転写調節因子である。本研究は、この蛋白質の分子認識機構を目的としているが、最初のステップとして63残基からなるPHO4のDNA結合ドメイン(PHO4(63))とその認識配列(UASp2:17塩基)との複合体を結晶化し、PHO4によるDNA認識機構を2.8Å分解能でX線結晶解析により解明している。さらに親和性の違う認識配列(UASpl,UASp3)との複合体との結晶化にも成功しているが原子レベルでの議論が可能な結晶はまだ得られていない。一方DNA結合ドメインをさらにN末側に長くしたPHO4(85)と認識配列との結晶化にも成功しており分解能3Å分解能のデータを得、現在解析を進めており、N末側の部分がそのままへリックス構造をとっていることが判明しつつある。 一方全長のPHO4は培養条件並びに精製条件を検討しているが、PHO4単独ではミセル状態を形成しており結晶化には不利な状態となっていることがわかった。界面活性剤を添加することによりある程度解消されるがそれでもまだ多分散系となっている。そこでPHO4と結合する因子と結合させることによってこの多分散系を解消することにした。PHO4と相互作用するPHO2の精製を試みているが発現量が少なく培養条件等を探索している。現在のところは蛋白質単独並びに蛋白質-DNA複合体の系で結晶化条件を試している。全長の真核生物の転写因子が結晶可能な量とれる系はほとんど報告されたことがなく今後の展開に期待がもたれる。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)