Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
(1) IS1、IS3の転移に関与する宿主因子の検索;IS1、IS3において転移に影響を与える因子を検索、同定するために、各種の大腸菌変異株(ヒストン様タンパク質[IHF,H-NS,HU,FIS,StpA,Dps,Hfq]、組換え関連タンパク質[RecQ,RuvCJ)におけるISの転移能や環状IS分子の生成の有無を調べたところ、H-NS欠損株ではIS1の転移が起こらないことがわかり、H-NSがIS1転移に必須な宿主因子であることがわかった。 (2) IS1、IS3のトランスポゼース、及びインヒビタータンパク質(IS1InsAタンパク質、IS3OrfAタンパク質)の精製;IS1、IS3の転移反応の生化学的解析を行うために、これらのタンパク質をポリヒスチジンのタグ(His-tag)との融合タンパク質の形で大腸菌内で過剰産生ずることを試みた。その結果、IS1のトランスポゼース及びInsAタンパク質、IS3のOrfAタンパク質の過剰産生に成功し、これらをHis-tagにアフィニティーをもつNi-NTA力ラムによるクロマトグラフィー、ゲルろ過法などで精製した。残念ながら、IS3のトランスポゼースについては、様々な条件で過剰産生を試みたが、成功には至っていない。 (3) 精製タンパク質の生化学的解析;精製したIS1のトランスポゼース及びInsAタンパク質のIs末端の逆向き反復配列への結合能を調べたところ、どちらのタンパク質も逆向き反復配列特異的なDNA結合活性を持つことがわかった。現在、IS3のOrfAタンパク質のDNA結合活性、IS1のトランスポゼースのISの末端でのDNA鎖の切断活性について検討中である。 (4) IS3の遺伝子発現におけるRRFの関与;翻訳の終結反応に必須なribosome rec ycIing factor(RRF)の変異によって、IS3のorfBの開始コドンを改変した遺伝子の翻訳開始が異常になることを発見した。
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