クローン化により同定した焦点接着に局在するタンパク質、CBP-1、の機能の解明
Project/Area Number |
09780660
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
青砥 宏 札幌医科大学, 附属がん研究所, 助手 (30285001)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | タンパク質チロシンキナーゼ / CAKβ / PYK2 / Hic-5 / チロシンリン酸化 / SH2ドメイン / 核移行 / FAK / パキシリン / 焦点接着 |
Research Abstract |
1.CAKβ/PYK2結合タンパク質として同定したCBP-1(Hic-5)のチロシンリン酸化は、COS-7細胞でCAKβの共発現により亢進し、そのレベルは細胞を高浸透圧で刺激すると増強した。Y60F変異Hic-5の発現では、Hic-5のチロシンリン酸化が認められなかったので、Hic-5Tyr-60残基がこのリン酸化の主要部位であることを見い出した。CAKβのHic-5結合部位欠失変異体は、Hic-5をチロシンリン酸化することが出来ず、リン酸化には両者の結合が重要であった。リン酸化したHiC-5はGST-CskSH2に結合したが、この結合は特異的で、Fyn、Src、CskのSH2ドメインには結合しなかった。2.CAKβの種々の1アミノ酸置換変異を作成し、これらを培養細胞で発現し、細胞に与える影響を検討した。野生型CAKβは細胞質に局在するにもかかわらず、A点変異を持つCAKβは核にのみ局在することが明らかになった。A点変異CAKβを発現する細胞では、核内におけるチロシンリン酸化が亢進しており、核内においてもCAKβがチロシンキナーゼとして機能していると推定される。CAKβはHic-5と複合体を形成することが知られているので、A点変異CAKβをHic-5と共発現させた時のCAKβとHic-5の細胞内局在性を検討した。Hic-5は通常、焦点接着に局在するタンパク質であるが、CAKβと共発現すると主に細胞質に存在するようになった。A点変異CAKβとの共発現では、細胞質のみならず核内にも存在するようになった。A点変異CAKβとHic-5とを共発現した細胞をLeptomycin B存在下で培養すると、核内に光学顕微鏡下でも観察可能なCAKβとHic-5を含む凝集体を形成した。CAKβの核における機能の解明は今後の課題である。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)