Project/Area Number |
09780681
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永渕 昭良 京都大学, 医学研究科, 講師 (80218023)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | カドヘリン / βカテニン / 細胞接着 / 蛋白分解 / APC / GSK3β / αカテニン / 細胞間接着 / 蛋白質分解 / 細胞骨格 |
Research Abstract |
本研究は「βカテニンはカドヘリンの接着能を制御する」というこれまで立てられてきた仮説、さらには我々が提唱してきた「βカテニンはカドヘリンを介した細胞間接着に動的な特性を与え、細胞が細胞集団内で自由に移動することを可能にする。」という仮説を検証し、その分子機構を明らかにすることを目的としている。実際にはβカテニンの分子内で実際にカドヘリンの接着性を制御しうる領域が存在するかどうかを明らかにする。さらにそのような領域が存在した場合、どのような機構で接着性を制御しているのかについて解析を進める。本年度は前年度に作成したさまざまなE型カドヘリン-βカテニン融合タンパク質を安定に発現する形質転換細胞を用いてこれらの融合蛋白質が接着分子として機能できるかどうか解析を進めた。まず、βカテニン全長を融合させた分子は速やかに分解され、安定に発現しないことがわかった。次にβカテニン内の分解シグナルであるGSK3β認識配列に変異を持つβカテニンを融合させた分子について調べたところ安定には発現するが細胞接着分子としては機能できないことが分かった。この融合タンパク質は細胞表面において異常な局在を示した。βカテニンの分解機構が安定型βカテニンを含む融合タンパク質の異常な細胞内分布に関与していることを考え、分解機構に関与すると考えられる、APC、GSK3βについてその細胞内局在を調べた。その結果これらのβカテニン分解関連因子は安定型βカテニンを含む融合タンパク質と非常に良く局在をともにすることが分かり、融合タンパク質が接着分子として機能できなくする要因になっていることが示唆された。現在βカテニンの細胞接着における機能解析をするために、βカテニン分解機構の関与を受けないβカテニンとカドヘリンとの融合タンパク質を作成しその機能解析を進めている。
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