Project/Area Number |
09780702
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
横尾 英明 群馬大学, 医学部, 助手 (40282389)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | アストロサイト / モノクローナル抗体 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
我々はヒトアストロサイトの細胞同定に役立つ新規の物質の探索を、モノクローナル抗体を開発するという手法で試み、原形質性アストロサイトのミトコンドリアに特異的に発現する蛋白質を認識する抗体を開発し、PRAS-4と名付けた。 最終的な目標である遺伝子クローニングにたどり着くことはできなかったが、その傍らで同時に進めてきたテーマでいくつかの知見を得た。 一つは、脳腫瘍病理学の世界的権威であるフランスSainte-Anne HospitalのDr.DaumasDuportと共同で進めているテーマで、PRAS-4抗体の脳腫瘍病理診断学への応用である。 脳腫瘍の中でもアストロサイト系腫瘍は頻度、悪性度ともに高く、組織型も多彩で、病理医としても診断に難渋することが少なくない。PRAS-4抗体はホルマリン固定パラフィン切片で利用可能で、ルーチンの臨床材料で研究できる利点がある。現時点では結果を公表できる段階ではないが、先方からは有用性が期待されるとの報告を受けている。 もう一つは小脳Bergmann細胞とPurkinje細胞を用いたneuro glial interractionに関する研究である。Bergmann細胞におけるPRAS-4抗原は一般的なアストロサイトのマーカーであるGFAPよりも早期から発現されており、培養条件下で通常のアストロサイトとBergmann細胞の識別に役立つ。またグルタミン酸受容体を介したBergmann細胞の細胞内カルシウム調節機構の解析から、PRAS-4抗原蛋白はミトコンドリアにおけるカルシウムのgate keeperの役目があるのではないかという作業仮説を立てるに至った。 未完のテーマであるので、今後とも研究を継続する予定である。
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