Project/Area Number |
09780721
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
星 直人 金沢大学, 医学部, 助手 (90229170)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 電位依存性カリウムチャネル / チャネル制御分子 / 分子生物学 / 小脳 / 電位依存性カリウムチャンネル / チャンネル制御分子 |
Research Abstract |
小脳より抽出したmRNAを注入して不活化しないK電流(IK(ni))をアフリカツメガエル卵母細胞に再構成すると、1996年にWatkins,Marthieらによって記載されたIK(SO)と良く似た電流が観察された。即ち、-60mV以上の深い膜電位から活性化が始まり、20分以上にわたって不活化せず、細胞内Ca上昇を伴うホルモン刺激で一過性に抑制された。本研究では、IK(ni)の分子情報を得るため、遺伝子クローニングを実施し小脳cDNAライブラリーより1つの遺伝子(KCR1)を得た。この遺伝子がコードしていたタンパクは、12回の膜貫通領域をもち、酵母、線虫のゲノムプロジェクトでみつかったものと20-35%の相同性をもっていたが、ほ乳類ではまだ知られていない新規のタンパクであった。この遺伝子cRNAをアフリカツメガエル卵母細胞に注入したが、チャンネル活性は認められなかった。そこで、このタンパクが、Kチャンネルの制御タンパクであろうと仮定し、小脳で発現している既知の電位依存性Kチャンネルと卵母細胞に共発現し、電流性質変化の有無を調べた。この実験から、ラットeagKチャンネルの性質を変えることがわかった。ラットeagKチャンネルは、細胞外Mg存在下で、ゆっくり(100msec)と活性化するが、KCR1と共発現すると、この活性化が速くなることがわかった。生化学的に2つのタンパクが、結合しているかを、免疫沈降とFar-westemプロッティングで確かめたところ、これらは複合体を形成していることが確認でき、このことは電気生理のデータを支持した。抗体を作成し、脳内分布を調べたところKCR1は、小脳顆粒細胞層、分子層、海馬CA3領域に多く局在していた。eagは、ほぼ同一部位に局在し、脳内でこれらが複合体を形成し機能していることがわかった。
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