Project/Area Number |
09780781
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Laboratory animal science
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
後藤 一雄 実験動物中央研究所, 動物医学研究室, 研究員 (00205593)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ヘリコバクターピロリ / マウス / Helicobacter / mouse / strain |
Research Abstract |
昨年度の結果から、C57BL/6J(B6)およびBALB/cA(BALB)マウスがH.pylori菌感受性系統であることが確かめられた。しかし、菌株によって定着性に差異のあることが示唆されたため、薬効評価システム確立に先立って他の菌株(strain SS1)、およびB6,B6scid,BALB,BALB scidおよびCB6F1をもちいた感染実験によって基礎的検討を行った。1)菌の定着性:B6,BALBともにscid,+/+の間に差は見られなかった。マウス系統間ではB6(<10^4)とくらべBALB,CB6F1(<10^4-10^8)における胃内菌数が高かったが、個体差も見られた。2)抗体価:B6(ELISAOD_<492> 0.414±0.333)とくらべBALBでの抗体価(2.187±0.975)が有意に高かったが、個体差が大きかった。さらにCB6F1では0.825±0.803だった。3)胃における炎症の程度:マウス系統によらず、scidマウスとくらべ+/+マウスでリンパ球浸潤の程度が高い傾向にあった。 昨年度および今回の実験結果から、H.pyloriはマウスの系統によって胃内定着率および宿主応答に差が見られ、とくにBALBマウスの胃内でよく定着すること、菌株によっても定着率および宿主反応性に差が見られること、および菌定着率、抗体価および炎症細胞の程度を指標とした場合、動物の個体差が大きいことが明らかになった。マウスをH.pyloriの薬効の評価に用いるためにはこれら、特に個体差の問題を克服する必要がある。
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