Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
診断の精度を上げるためには,器官や組織の形態に関する情報のみでなく,その機能情報を取得することが必要である.現在,機能イメージング法として実用化されているものに,SPECT(Single Photon Emission CT)やPET(Psitron Emission Tomography)などがあるが,これらの空間分解能はそれぞれ約8mm,4mmと臓器のサイズに対して必ずしも十分ではない.これに対して,我々が開発を進めている蛍光X線CTは少なくとも1mmの高空間分解能を達成できることを物理ファントムと摘出された生体組織を用いた基礎実験で確認してきた.科研費受領期間中は,より良好な再構成画像を得るための再構成アルゴリズムの開発と再構成に要する計算コストを削減するための高速計算手続きに関する研究に重点をおいた.前者においては,測定過程を厳密に解析したのち,測定方程式を離散化することで代数計算に持ち込み,特異値分解により解を得るというアルゴリズムを導出した.後者については,上で得られた行列計算に現れる重み行列が大規模疎行列であることに着目して,不必要な計算機メモリと演算回数を削減するデータ構造を案出した.これにより,直接代数計算を行う方法の約50倍の速さで計算することが可能となった.さらに,高エネ研で取得された実データに対してこれらの方法を適用してその有効性を確認した.今後は入射ビームを絞ることにより,さらなる高空間分解能(100μm)画像化システムの開発を目指す.
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