Project/Area Number |
09871052
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educaion
|
Research Institution | Seitoku University Junior College |
Principal Investigator |
湯川 秀樹 聖徳大学短期大学部, 助教授 (00210584)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 幼児保育 / よい子 / 隠れたカリキュラム / 歴史社会学 |
Research Abstract |
本研究は、日本の幼児保育の中で自明的に捉えられてきた「よい子」という言説を歴史社会学の手法を用いて明らかにすることを通して、日本の幼児教育の特質や子ども観の性格に迫ろうとするものである。 本年度は、初年度の研究を継続するとともに、幼稚園の保育日誌、保母の手記等の分析を行い、保育者の「よい子」像を明らかにすべく検討を行った。 まず、明治〜昭和初期の保育者の「よい子」像については、おもに東京女子(高等)師範学校附属幼稚園や大阪市立愛珠幼稚園の保育日誌や保母の手記等の分析を行った。また、松本幼稚園や水戸市の太田幼稚園所蔵の「個性調査簿」をもとに、その内容の分析を行い、保育者が幼児の個性をいかに捉え、どのような指導が個々の幼児にふさわしいと考えていたのかについての検討を行った。 つぎに、戦後の「よい子」の言説にはいかなる変化がみられるのかについて、(1)1960年代まで、(2)1970年代まで、(3)1980年代以降、の3期に分けて、幼児保育文献および雑誌の収集とそのデータ化の作業を行い、その内容分析を通して、戦後の「よい子」観の変遷を明らかにすることにつとめた。 なお、本年度は研究計画に即して研究を行い、概ね予定通りに進めたが、諸外国における幼児保育研究との比較検討を行うまでには至らなかった。今後は、2年間の研究成果をもとに、「隠れたカリキュラム」の視点から、諸外国との比較を通して、日本の幼児教育の実践的特質やその問題点に迫ることとしたい。また、その研究成果については学会発表、学会誌投稿準備中である。
|