Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
「輻射性なだれ」は,爆発的星形成領域からの強い輻射による輻射抵抗(ポインティング-ロバートソン効果)によって角運動量を抜き取り,ガスを降着させるという新しいモデルである。この機構を調べるために,簡単な幾何学の星分布を設定し,そこでの輻射エネルギー,輻射フラックス,輻射応力テンソルを計算し,回転系についてローレンツ変換することで,星の輻射が回転流体に及ぼす力を計算した。そして,これによるガス降着の方程式を解き,質量降着率を求めた。この解析でわかったことは,ガス円盤の回転則にはほとんど依らずに,爆発的星形成領域の広がりと光度が質量降着率を決めるということである。また,降着はガス円盤の表層で起り,回転方向の強いシアを引き起こすため,降着ガスは高温となる。同時に,輻射抵抗は表面磁場を生成し,これが磁気回転不安定によって増幅される。その結果として,「輻射性なだれ」は移流優勢降着(ADAF)につながる可能性が高いことが示された。数100pcで爆発的星形成が起れば,数pcの所でADAFに繋がることになる。 さらに,爆発的星形成領域からの輻射圧による,ガス円盤の不安定性についても解析を行った。結果として,爆発的星形成の光度が,ダストガスに対して超エデイントンになるような初期段階(【less than or similar】10^8年)においては,輻射圧によってガスが吹き飛ぶ「輻射性ブリザード」になることがわかった。エディントンを下回る後期段階になると,爆発的星形成領域の上方に安定な壁の領域が現れる。この壁は,爆発的星形成領域からの輻射を吸収し再放射することで,効率のよい「輻射性なだれ」を引き起こす。同時に,中心領域からの輻射を遮るいわゆるObscuring Torusの役割も果たすため,活動銀河核のタイプが時間進化する物理的猫像を与えることにな
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