Project/Area Number |
09874059
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
素粒子・核・宇宙線
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
河野 俊之 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (70215193)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 達明 放射線医学総合研究所, 重粒子治療センター, 室長 (80161149)
|
Project Period (FY) |
1997
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | 重イオン / エネルギー損失 / CT / 画像再構成 |
Research Abstract |
放射線医学総合研究所の重粒子線がん治療装置(HIMAC)からのビームを使用して、重イオンCTの実現可能性を検証するための研究を行った。CT測定用の試料としては、回転対称性をもつ円柱状ポリエチレン、非対称な円柱状ルサイト、およびポリエチレンの階段状ブロックを用意した。重イオンビームの照射方向は一定であるため、測定の際にこれらを載せて、ビーム照射室の外から遠隔操作で平行移動および回転ができる試料台を製作した。CT画像の解像度は試料に照射するビームサイズに大きく依存すると考えられるが、高エネルギー重イオンを細く絞ることは難しい。そこで、試料の上流と下流に径の小さいシンチレーション検出器を設置し、ビームがこの2つの検出器と試料を同時に通過したときのみ、そのエネルギーを最下流にあるBGO検出器で測定し、試料中でのエネルギー損失のデータとして取り込むという方法を考案した。1回目の実験では、これら検出器系のアライメント方法を確立するとともに、上記の方法により実質的にビームを3mm径に絞ったのと等価なデータを取得することに成功した。2回目では階段状試料を使用してBGO検出器のエネルギー較正行い、また回転対称性をもつ試料を用いて、回転操作は行わずに平行移動のみで画像再構成用データを取得した。この試料では、290MeV/uの炭素ビームを用いて、1測定点に対し1分程度の測定時間が必要であることがわかった。3回目の実験では、非対称な試料に対し回転操作と平行移動を行い、自動測定システムの総合テストを行った。またこれら実験と並行して、CT画像再構成のためのソフトウェアを整備中である。今年度における実験の結果、ほぼ当初計画していた通りの方法でデータが取得できることがわかったため、若干の装置改良等を行った後、まずは予備実験的な画像再構成用データの取得を目指したいと考えている。
|